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「幸福学」を読んだ

📆2020/10/13🔖 読書ログ

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幸福学
幸福学

職場を「幸福」な状態にするには、マネジメントレイヤーは何をすべきか?みたいなことに焦点が当てられている本でした。ちょっと想像と違ったけど、ハーバード・ビジネス・レビューだから「まあそうか」といった感じ。

自分的にはけっこう難しい本で、読み飛ばしたところもけっこうあったので、完全に咀嚼するまでにあと何回かは読み直さないといけなさそう。

以下、読書メモ

と、軽い感想です。

要するに、幸せは happy(楽しい状態)と well-being(良い状態)を含む広い概念というべきだろう。実際、欧米の幸福学の現場では、「happiness and well-being」という表現が多用される。(P3)

なるほど。happy は一時的、well-being は恒久的な感じする。幸せにはその両軸がある、納得感あった。

そんななか、日本での調査結果のグラフは面白い。なんと 5 と 8 にピークを持つ、ふた山の分布になるのである。これは、日本のなかには、個人主義的な集団と集団主義的な集団が混ざり合っているということを表す。実は日本人は、我々が思っている以上に多様なのである。(P8)

最高点が 10 点だったときの、日本人の得点の傾向。欧米は、10点から減算法で8点程度で、個人主義的な国だとこうなるらしい。一方で東アジアのような集団主義的な国だと 5点前後になるそう。日本人はその両方の性質を持っているらしい。面白い。

極端にポジティブな感情も、同様の影響をもたらす。一部の研究によれば、幸福感が多すぎると、創造性が低下することがある。(P16)

これは以前に別の場所でも聞いたことある内容だった。ある程度の負の感情もクリエイティビティには必須だよね。

人が学習し自分を変えるのは、個人的な展望と組織の展望が結びついている時である。(P17)

Will / Can / Must のすり合わせが大事って言われてるのはこれだよね。これも納得感ある。

リーダーは従業員のエンゲージメントを臨むならば、展望をどう描くかに注意を払い、個々人の仕事を自社の大局的な目的と結びつけ、他者と共鳴するものには報いればよいのである。(P19)

前半は理解できたんだけど、「他者と共鳴するものには報いればよい」ってのがイマイチ理解できなかった。どういうことなんだろう……

持続的な満足に不可欠な五つの要素を表している。 ・ポジティブな感情(P):安らぎ、感謝、満足、喜び、インスピレーション、希望、好奇心、愛などの感情。 ・エンゲージメント(E):タスクやプロジェクトに没頭すると、我を忘れ、いつの間にか時間が経っているという経験をすることがある。 ・関係(R):他者と有意義で肯定的な関係を持つ人は、そうでない人よりも幸福である。 ・意味(M):自分のためではなく価値ある理念のために行動するときに、私達は自らの存在に意味を感じることができる。誰もが人生の意味を必要としており、宗教も理念も人が人として生きることを何らかの形で助けている。 ・達成・業績(A):満足のいく人生のためには、よりよい自分になるために何らかの努力を続ける必要がある。(P52)

ポジティブ心理学の基礎で「PERMA」と呼ぶらしい。

すなわち、仕事中に「感情」「モチベーション」「認識」を高める可能性があるすべての要素のうち、最も重要なのは「有意義な仕事の進捗を図る」ことである。(P59)
そして人々は、そのような進捗を感じる頻度が増えれば増えるほど、想像的な仕事の生産性を長期的に高めやすくなる。(P59)

進捗があると幸福度が増しやすくなるの分かる。マネジメントレイヤーは進捗が可視化できるように仕組みを作るお仕事。

情報のないなかで仕事をさせられたのでは、退屈でやる気が起きない。どれほどの影響があるかが見えないなら、革新的な解決策を探す理由など見出せない。他方、自分の仕事が所属する組織の使命や戦略とどう調和するかを納得すれば、よりよい貢献ができる。(P101)

情報を共有、見える化するの、本当にダイジ。意外と抜けがちなので気をつけたいお気持ち。

幸福学