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「イシューからはじめよ」を再読した。社会人1~3年目の方にオススメ。
📆2020/09/25🔖 読書ログ
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「イシューからはじめよ」の再読をしました。大学時代に購入し、何度も読み返していて、人生のバイブルの一冊になっています。社会人1~3年目くらいの方はマストで読むべき本だと思います。
軽く本の紹介をすると、
東大修士(生物) → マッキンゼー → イェール大学 Ph.D.(脳神経)→ Yahoo! というヤバい(褒め言葉)の経歴の安宅さんによって書かれた本です。発刊は 2010 年と少し古く、10年前の本ですが、今でもバリバリに売れている良書です。
この本は、本のタイトルにもあるように「知的生産の本質」について語られており、テーマとしては他のビジネス書にもあるようなものなのですが、筆者の経歴がとにかくヤバいのでお察しの通り、脳神経とコンサルの両観点からこのテーマについて触れた本は唯一無二だと思います。
🐈
(社会人1年目のみなさん……「イシューからはじめよ」を読むのです……)
ツイートの通り、当時はなんとなくで読んで「分かったつもり」になっていました。ですが、会社を立ち上げた今、改めて読み返すと、新たな学びが沢山で、実際の体験が具体例となって頭に浮かび上がり、理解がマシマシになりました。
ちなみにこの本は、序章〜5章 の構成になっていますが、僕は 2-4 章は読み飛ばすことが多いです。エッセンスは残りの章に詰まっていると思っています。
👀 以下、読んでてメモしておきたいなと思ったところ
と、その感想です。
悩む ≠ 考える
仕事(研究も含む)において悩むというのはバカげたことだ。仕事とは何かを生み出すためにあるもので、変化を生まないとわかっている活動に時間を使うのはムダ以外の何者でもない。これを明確に意識しておかないと「悩む」ことを「考える」ことだと勘違いして、あっという間に貴重な時間を失ってしまう。(P5)
まずは自分が「悩んでいる」状態だと認知できるようになることがファーストステップだと思っています。「悩んでいる人」は自分が悩んでいる状態だと認知できていないパターンが多い気がしていて、IT の現場だと、よく「壁打ち」なんていう儀式が行われたりします。「壁打ち」は人と話すことで「悩んでいる」状態から「考えている」状態に持っていくことができたりします。(もちろん別の目的で使われる場合もあるけれども)
イシューの言語化の徹底
イシューと仮説は紙や電子ファイルに言葉として表現することを徹底する。当たり前に聞こえるかも知れないが、多くの場合、これをやれと言われてもうまくできない。なぜ言葉にできないのかといえば、結局のところ、イシューの見極めと仮説の立て方が甘いからだ。(P51)
言葉にすることで「最終的に何を言わんとしているのか」をどれだけ落とし込めているかがわかる。言葉にするときに詰まる部分こそイシューとしても詰まっていない部分であり、仮説をもたずに作業を進めようとしている部分なのだ。(P51)
言語化できない = 分かった気になっているだけなのだと改めて理解しました。それっぽいことを発言するだけではなく、きちんと文章にして落とし込む癖を付けていかねば。
ビジュアル思考型と言語思考型
世の中の人を見ていると、「視覚的なイメージから考えるタイプ = ビジュアル思考型」と「言語から考えるタイプ = 言語思考型」に二分されるように思う。(P52)
ビジュアル思考型は言語思考型が言っていることをおおよそ理解できるが、逆に言語思考型はビジュアル思考型の言うことをほとんど理解できない。世の中には言語思考型のほうが多いので、ビジュアル思考型が自分が取り組もうとしているイシューを言語化していないと、チームの生産性は大きく下がる。(P52)
自分はビジュアル思考型な気がしているので、よりいっそうイシューの言語化を徹底したいお気持ちです。そして、チームで何かに取り組むときも、イシューの言語化をチームのルールとして取り入れたいですね。
集め過ぎない・知り過ぎない
優秀であればあるほど、このような「知り過ぎ」の状態に到達しやすく、そこに到達すればするほど知識の呪縛から逃れられなくなる。(P86)
たしかに特定の分野に精通しているがゆえに、思考にバイアスがかかってしまうことが良くある気がする。ちょっと本で主張したいこととは別の観点かもだけど、僕の場合だと、フロントエンドの知識を持ってしまったが故に、デザインするときにフロントエンドの知識によるバイアスがかかってしまって、良いデザインが生み出せないような気がしてしまっているのが最近のお悩み
人がある領域について関心をもち、新しい情報を最初に得ていくとき、はじめはいろいろな引っかかりがあり、疑念をもつものだ。それを人に尋ねたり解明したりしていくたびに、自分なりの理解が深まり、新しい視点や知恵が湧いてくる。これが消えないレベルで、つまり「知り過ぎたバカ」にならない範囲で情報収集を止めることが、イシュー出しに向けた情報集めの極意のひとつだ。(P86)
知り過ぎたバカ、パワーワードだ。
コンプリートワークをしよう
プロフェッショナルの世界では「努力」は一切評価されない。確かに手の込んだ仕事をすれば多少の感銘はしてもらえるかもしれないが、それもあくまできっちりとした結果が生み出されてのことだ。常に最初に来るのは結果であり、努力はその評価の補助手段であり「芸の細かさ」をアピールするものに過ぎない。(P234)
すべての仕事は結果がすべてであり、この結果があるレベルの価値に達していないと、その仕事はいかなる価値ももたず、多くの場合マイナスになる。(P234)
全体的にこんな感じで厳しいことが書かれており、読み返すたびに「身に染みる思いですわ……」という感想が口から出そうになります(というか出てる)自分に厳しく生きて行きたい気持ち。
🐈
まだ読んでない方……メチャメチャオススメなので是非……